「青色申告のほうが節税できるって聞くけど、よくわからない…」
「とりあえず白色申告で始めたけど、このままでいいの?」
起業してしばらく経つと、「青色申告」って言葉を耳にするようになります。
でも、何がどう違って、どっちが得なのかピンとこないまま、毎年バタバタと確定申告を迎えていませんか?
この記事では、白色申告と青色申告の違いから、青色申告を選ぶメリット・注意点まで、やさしく解説します。
初めての方も「なるほど、そういうことか!」とスッキリする内容ですので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

白色申告と青色申告、何が違うの?
確定申告には「白色申告」と「青色申告」の2つの方法があります。
それぞれの違いは、帳簿のつけ方の違い=お金の記録の仕方の違いだと思ってください。
白色申告とは?
白色申告は、とてもシンプルな方法です。
基本的には、「1年間でいくら売上があって、いくら経費を使ったか」を計算して申告するだけ。
帳簿も「簡易簿記」といって、収入と支出を一覧で記録するだけでOKなので、手軽に始めたい人には向いています。
ただし、税金面での特典(控除)がほとんどないため、
少しずつ売上が増えてくると、税金が高く感じるようになるかもしれません。
青色申告とは?
一方、青色申告は、「複式簿記」という方法で帳簿をつけます。
少し手間がかかるように見えますが、実はこれ、お金の流れを記録する方法なんです。
たとえば、売上をクレジットカードで払ってもらったとき
- お客様がクレカで支払う
→ その時点では、まだ自分の口座にはお金は入ってない - 後日、決済代行会社(SquareやSTORESなど)から普通預金に振り込み
→ このタイミングで「売上の入金」が発生
経費を支払ったとき
- 経費を現金で払った → 「経費」と「現金」の減少を記録
- 経費をクレカで払った → 「経費」と「未払金(カード会社への支払い)」が発生
- 後日、クレカ代金が普通預金から引き落とされた → 「未払金が減って、預金が減った」と記録
このような誰に・いつ・どうやって支払いや入金があったかお金の流れを記録していくのが「青色申告」の帳簿(複式簿記)です。
青色申告ってめんどくさそう…
青色申告をする場合、帳簿がめんどくさそうって思うかもしれませんが、
実は青色申告にも控除額が大きい(55万円控除・65万円控除)方法と、控除額が10万円の方法があります。
この、青色申告の10万円の控除は、売上と経費を計算するだけでいいんです!
手間は白色申告と一緒で、
しかも、
所得から10万円を引くことができるので、税金も安くなるんです!
つまり、「白色申告と同じ手間で、10万円の控除がつく青色申告の方が断然お得!」
青色申告はメリットだらけ!
- 最大65万円の特別控除が受けられる
→ 所得が減る=税金が安くなる! - 赤字を3年間繰り越せる
→ 起業初期の赤字を、翌年以降の利益と相殺できる! - 家族に払った給与を経費にできる
→ しっかり働いてもらってるなら、正当に経費として計上OK!
比較項目 | 白色申告 | 青色申告(10万円控除) | 青色申告(65万円控除) |
---|---|---|---|
届け出 | 不要 | 必要 | 必要 |
帳簿の方法 | 単式簿記(収支のみ) | 単式簿記(収支のみ) | 複式簿記+e-Tax等 |
控除 | なし | 10万円控除 | 最大65万円控除 |
赤字の繰越 | できない | 可能(3年) | 可能(3年) |
家族給与 | 経費にならない | 専従者給与として経費にできる | 専従者給与として経費にできる |
結論:「よくわからないから白色でいいや」はもったいない!
白色申告はたしかに手軽ですが、
手間はそれほど変わらないのに、青色申告の方が節税効果が断然大きいんです。
だから私は、
**「まだ利益が少なくても、これから事業を続けるなら、青色申告をおすすめします」**とお伝えしています。
お金の流れがわかると、安心につながる!
起業女性の多くが「頑張っているのにお金が残らない」と悩んでいます。
その原因は、ただ節税できていないだけでなく、
お金の流れが把握できていない=“お金の見える化”ができていないからです。
青色申告の帳簿づけは、まさにその「見える化」の第一歩。
数字に強くなることは、安心して経営を続けていくための大切な土台になります。
「私はどちらを選んだらいいの?」「帳簿ってどんなふうにつければいいの?」
そんな疑問も、やさしくお話ししながらサポートしています。