「税金を減らしたいから、経費を多めに使っておこうかな…」
「経費で落とせるし…」
そんなふうに、“経費で落とせる”を合言葉のように使ってしまった経験、ありませんか?
でもちょっと待ってください。
その支出、本当に今、必要でしたか?
「経費はたくさん使った方が節税になる」は一部ホント、でも…
個人事業主の場合、
売上から経費を引いた利益、つまり、所得に対して税金がかかります。

経費を増やすと所得が減るため、税金は少なくなります。
でもそれと引き換えに、あなたの手元のお金は確実に減っています。
たとえば、10万円の経費を使って減る税金はせいぜい1万円くらい。
残りの9万円は、確実にあなたのお金が減ったことになります。
つまり、無理に経費を増やすと「税金は減ったけど、お金も減った」状態になってしまうのです。
本当にお仕事のために必要なものに対して払った経費でしたらいいのですが、
節税しようと思って、必要でないものにお金を使ったのであれば、単なる浪費になってしまいます。
「経費だから使っても大丈夫」は危ない思い込み
事業に必要な支出なら、もちろん経費にしてOKです。
でも「節税のために使う」は、順番が逆です。
本当に必要か?
それが売上や利益につながるか?
そう考えたうえでの経費なら意味があります。
「経費で落とせるから」と理由をつけてしまうのは、お金が残らない人の典型パターンなんです。
経費=自分のお金。会社員との大きな違い
会社員と個人事業主との経費に対する考え方もちがいます。
会社員は会社が負担してくれる
会社員のときは、仕事で使ったものは会社が負担してくれました。
交通費も備品も、あとで経費精算すればOK。
- 出張交通費や備品 → 会社が払ってくれる
- 経費精算で戻ってくる → 「あ、これタダで使えた!」と感じる
個人事業主は自分のお金
でも個人事業主はすべて自分の財布からの支出。
「経費で落とす=タダ」ではないんです!
いくら経費で落ちたとしても、自分のお金が減っているのはまぎれもない事実です。

お金が残る人は「支出の判断」が違う
節税テクニックも大事ですが、
もっと大切なのは「意味のあるお金の使い方」を知っていること。
- それは将来の売上につながるか?
- 今買わなくても済むものではないか?
- 自分の気持ちを満たすだけの“ご褒美出費”ではないか?
こういった問いかけを、ひと呼吸おいて自分にしてみること。
これが、“お金が残る起業”の第一歩です。
「節税=お得」と思っていたあなたへ
もし、これまで「経費で落とせるから大丈夫」と思っていたのなら、
その考え方をちょっとだけ見直してみませんか?
私も以前は、「とにかく使えば税金が減る」と思っていた時期がありました。
でも、本当に大事なのは“お金を残す経営”です。
節税よりも、「お金が残るしくみ」を整える
正しいお金の知識で、お金が残る仕組みを一緒に整えてみませんか?