「売上はあるのに、なぜかお金が残らない…」
そんな悩みを抱える自営業の方は多いのではないでしょうか。
その原因のひとつが 経費の使いすぎ です。
「経費だから大丈夫」とついつい気がゆるんでしまい、必要以上に使ってしまっているケースも少なくありません。
でも、経費は本来「事業を成長させるための投資」であるべきもの。
無駄を減らし、必要なところにしっかりお金を使えるようにすることが、自営業のお金を残す第一歩です。
今回は、見直したい経費の代表例として「カフェ代」「タクシー代」「飲食代」の3つを取り上げ、それぞれどんな視点で判断すればいいのかを解説していきます。
1. カフェ代:気分転換か?それとも習慣になっているか?
自宅で仕事をしていると、なかなか集中できない…。
そんなときにカフェで仕事をすると、気分が変わって集中できるメリットがあります。
実際、環境を変えることで効率が上がることもあるでしょう。
週に数回カフェで仕事をするのは、良い気分転換にもなります。
ただし、「毎日のようにカフェで作業」していないでしょうか?
1回500円のコーヒー代でも、週5日利用すれば月に1万円。年間では12万円になります。
「集中のため」ではなく「習慣になっているだけ」なら見直す価値があります。
例えば週2回だけにする、どうしても集中したい仕事のときだけにするなど、ルールを決めるのもおすすめです。

2. タクシー代:本当に必要な場面かを振り返る
時間を守るのはビジネスの基本。
商談やセミナーなど、遅刻できない予定のときにタクシーを使うのは合理的です。重い荷物があるときも同様です。
一方で「バスや電車で十分間に合うのに、つい楽だからタクシーを使ってしまう」ことはありませんか?
1回2000円程度の移動でも、月に5回使えば1万円。年間で12万円です。
「時間をお金で買う」こと自体は悪いことではありませんが、それが本当に事業の成果につながっているかを考える必要があります。
例えば、移動中にタクシー内で商談準備ができて効率が上がるならOK。
ただ「乗り慣れてラクだから」なら削減対象にしてもよいでしょう。
3. 飲食代:人脈づくりにつながるかどうかが分かれ目
自営業にとって、人脈は大切な財産です。
仕事の依頼が食事の場で決まることもあれば、紹介につながることもあります。
その意味で、ビジネスにつながる飲食は必要な経費といえるでしょう。
ただし「ただの飲み会」「何となくの付き合い」まで経費として積み上げていないでしょうか?
気づかないうちに大きな金額になってしまうのが飲食代です。
判断基準はシンプルで、「この食事は今後のビジネスにつながるかどうか」。
名刺交換や新しいご縁がある場、既存の取引先と関係を深める場であればOK。
ただの友人との集まりや、愚痴をこぼすだけの飲み会は、プライベートのお金でまかなった方がよいでしょう。

経費は「未来の売上につながるか」で判断する
今回紹介した「カフェ代」「タクシー代」「飲食代」は、自営業者が見直しやすい代表的な経費です。
共通して言えるのは、「そのお金が未来の売上につながるかどうか」 という視点で考えること。
- 仕事の効率が上がるならカフェ利用はOK
- 大事な商談に遅刻しないためのタクシーはOK
- 新しい人脈や仕事につながる飲食はOK
一方で、ただの習慣や「何となく」の利用は見直すべき出費です。
例えば、
- カフェ代を週5→週2にするだけで年間7万円以上の節約
- タクシー代を半分にすれば年間6万円以上の削減
- 飲食代を1回減らせば月5000円、年間6万円の節約
こうして浮いたお金を、広告費やスキルアップ、備品投資など「未来をつくる経費」に回せば、同じ支出でも事業の成長につながります。
まとめ:経費を味方につけてお金を残そう
経費は事業のために使うお金。
だからこそ「使いすぎて赤字になる」では本末転倒です。
無駄な経費を減らし、必要な投資にはしっかり使う。
このメリハリを意識することで、「売上はあるのにお金が残らない」という悩みは確実に減っていきます。
今日からぜひ、ご自身の経費をチェックしてみてください。
「これは本当に未来の売上につながる経費か?」
そう問いかけながら見直すことが、手元にお金を残す最初の一歩です。